メガネの三愛


メガネは視力矯正のための実用品ではあるけれど、人の印象を大きく左右する力をもつ存在。自身と合う販売店と出会うことはメガネユーザーにとって大切なことで、旅先でメガネ店を訪れる人は少ないことを知りつつもメガネの三愛にはたびたび友人を案内している。店の正面はガラス張りで、丁寧にメガネを並べている様子が見えたり、あるいは今は混んでいるからまた後で寄ろうかななどと考えられるのも嬉しい。夕方には柔らかい明かりが窓辺を照らし、通りかかるとあたたかい気持ちになる。

店主の倉知さんは買い付けの際「このメガネ、あの方に似合いそう。」「普段と雰囲気が違うけれど、もしかしたら気に入るかもしれないな。」など、店に来るお客さんの顔を思い浮かべながら仕入れるか判断することも多いという。また、日差しの強い時間帯や雪の季節にはサングラスを上手に利用したら負担が軽減するからと、レンズの提案にも力を入れている。訪れるたびに目新しい商品が並び何度でも店に足を運びたくなるし、いずれ老眼鏡もこちらで作ってもらおうと張り切っている。倉知さんやスタッフの適切な助言と信頼できる検眼技術、そして親しみやすい雰囲気が相まって、メガネにこだわりをもつ遠方の人のみならず長年通う地元の方も多く、美唄の文化的な側面を形成する大きな役割を果たしていると思う。

美唄駅から歩いて5分もかからないので、電車や市民バスを待つ間に気軽にメンテナンスをお願いしながら、次はどれにしようかしらと店内を眺める時間も楽しい。駅と三愛の間には、立寄りにおすすめのMAMO(寝具店だが1階は上質なルームウエアや雑貨が並ぶ)や、パスタやドリアも美味しいCOOK CAFE(上階でゆっくり過ごすのがおすすめ)もある。「メガネを買いに、美唄に行ってきます。」こんな休日も、素敵です。